ふぅ
一方、階層別研修は階層ごとの内容がある程度決められています。
身につけるべき知識の大枠は共通していますので、体系的に行うことが多いです。
毎年(あるいは、対象者が生じた段階で)同じ研修を繰り返すことで、土台を揃えるという効果が期待できます。
株式会社X製作所 一代(イチシロ)社長
新入社員、中堅社員、管理職、経営幹部ってとこか。
新入社員には社会人としての自覚、ビジネスマナーや、業務に関わる専門知識基礎など。
中堅社員にはリーダーシップやロジカル思考、OJTの仕方、業務マネジメントなど。
管理職には、人材マネジメント、財務の基礎、コーチング、メンタルヘルスなど。
経営幹部には、経営戦略、財務会計、組織論、人事戦略、マーケティングなどが主な内容になります。
確かにどれも必要だな。
ただ、毎年新卒を複数人採用したり、何人も昇格者が出るような規模じゃないと、新入社員研修さえ難しいよね。
そうですね。その場合は、研修会社の公開講座に参加する方法があります。
他社の社員と交流することで、自分の市場価値やレベル感を感じる機会にもなるでしょう。
社会人になると、社外との交流が少なくなる人も多いと聞くね。
そういう面でも意味があるんだな。
ええ。外部講座に参加する場合は、社長や上司が実際体験講座に参加して、内容や雰囲気などを確認されることをお勧めします。
え?どこも同じじゃないの?
それぞれ、目的を持って、難易度や雰囲気を設定していて、同じことを学ぶにしても、知識詰め込み型、ワークやゲームのシミュレーション型、軍隊型など手法はそれぞれです。
軍隊型?
実際に重い荷物を背負って山を歩いたりするのもありますし、合宿形式で、熱意を持って語る訓練で泣くまで終わらない管理職研修なんかも。
終わらない?
そう。卒業させてもらえないんです。
だから合宿の日程が、人によっては3日くらい延びちゃう。
へぇ…。
あと20年くらい前、新入社員研修で壁に向かって何時間も、ありもしない船を漕ぐというのを聞いたことがあります。
毎年数百人採用して、その研修で数人は脱落すると。。。
離職率、高そうだな。その会社。
意味あるの?
実際、3年後には1/3が辞めていましたね。
会社としては、ついてこられる人だけ残したいという考えなのかもしれませんね。
今の時代には、無理だろうな。
本人たちもそうだが、会社としても、売り手市場で苦労して採った人たちに辞められちゃぁなぁ。
特に、中小企業は採用自体がかなり厳しくなってますからね。
人材の流動化を狙って、中途採用にシフトしている会社も多いようです。
そういう方に対しては、ビジネススキルの研修より、企業理念の浸透などを伝える時間が必要かもしれません。
酒でも酌み交わしながら、腹を割って。
それもいいですね。お相手の話も聞きやすいですし。
ただ、最近はそういう付き合いや、熱い思いを煙たがる人もいます。
外部講師にプログラムや資料作成を依頼して、実施は自社の社長や上層部の方が、ややビジネスライクに行うのもありかもしれません。
なるほどね。
とはいえ自分で語りたいところだな。社長としては
もちろん、それに越したことはありません。
効果絶大!
効果といえば、最初に戻るけど研修の効果ってどうなの?

・・・続く